駅 名:街なかくつろぎ処
企業名:横町うらら館
駅長さん:北村敏明
住所:白山市鶴来新町タ1
TEL:272-0001
ホームページ http://www.urara-hakusanbito.com/spot/view/320
年中無休(年末年始を除く)
冬期は閉館、それ以外の季節は水土日に開いています。
ふるさと案内人による素朴なおもてなし。
建物
初代がこの場所に住み着いたのは、慶長元年(1596年)頃といわれ、7代目小松屋幸右衛門が天保3年(1832年)に現在も残るこの家を建てました。平成8年に十四代目当主が生活の本拠を町外に移すのを機会に、旧鶴来町が建物を譲り受け、まちにお出でになるお客様の無料休憩施設として運営開始いたしました。
通りに面した店舗部分、その奥におえ(いろりのある戸口脇の部屋)や客間や奥座敷、仏間、炊事場、中庭、土蔵が順番にならんでいます。
奥に長い廊下や高い吹き抜けのはりや、扇子をかたどった自在かぎのモダンなデザイン、格式ある商家のしるしである赤い土壁など、みどころがいっぱいです。
かつては当主が郵便局長や町医者だった時代もあり、建物の玄関わきにある赤い鋳物ポストがいまも使われていますし、投薬窓口も残っています。昔の家屋であっても、玄関などは現代の暮らしに合わせてアルミサッシに改装する例がほとんどですが、旧鶴来地区ではうらら館はじめ、いくつかの民家で大戸がまだ残っています。
奥座敷の床の間に展示されている獅子頭は、地元のアマチュアが彫ったもので、工芸の盛んなまちの一端が垣間見えます。この獅子はほうらい祭りときのおはらい所(宮司が神輿渡御の際に、一家の幸福を祈ってお祓いをする場所。通りに面して作られる>写真)に、展示されます。
また祭りに関しては、桜の出し(軒飾り)を手作りし再現しました。(写真)この出しを作るのは、祭りのごちそう作りの準備に追われる主婦にとって、大変手間のかかる仕事のため、昭和20年頃を最後に、作られなくなったそうです。
まちかどの無料休憩所
開館時間内はトイレはもちろんお茶や持参の弁当も自由におつかいください。町内の和菓子屋さんで買ったお菓子などの持ち込みも結構です。
毎週土曜日午後には抹茶のサービスもございます。
奥の土蔵を改装したギャラリーでは、ほうらい祭り写真展など様々な展示が季節ごとにおこなわれています。
また不定期ですが、地元で農閑期の換金商品として作られてきたひのき細工・こつら細工の体験イベントや、琴や大正琴などの演奏会などもあります。
おもてなし
現在お客様をおもてなしするボランティアは22-23人。毎月末に例会を開き、翌月の担当を決めています。
鶴来の古い歴史を勉強したりして、お客様にこのまちをよく知っていただきたいと考えています。
季節の楽しみ
春や秋には中庭の新緑と紅葉が楽しめます。また昔ながらの天井の高い建物のため、夏の暑い日でも中庭から風が抜けると、エアコンなどでは味わえない心地よさです。
10月初旬のほうらい祭りには、地元観光協会の提供で郷土料理の振る舞いがあります。県内では鶴来が発祥の笹寿司などをご賞味ください。
祭りが終わって、11月の終わりにはいろりに炭がはいります。炭の燃える懐かしい香りをおたのしみください。