菊酒の蔵 萬歳楽 「(株)小堀酒造店」

kobori_13駅 名:菊酒の蔵 萬歳楽
企業名:(株)小堀酒造店
駅長さん:小堀幸穂
住所:白山市鶴来本町1-ワ47
TEL:273-1180
ホームページ http://www.manzairaku.co.jp/

無休
約230年の歴史のある店舗で加賀菊酒を試飲できます。

お客様にはかならず食事とお酒を楽しんでもらっています。またショップ内の小ギャラリーでも、いろんな作家の器や生活の器、人形などの作品を見ていただいています。こういう潤いのある生活の脇役として、日本酒が出てきてほしいと願っています。

ショップができた経緯

小堀家先祖がこの地で創業したのは江戸享保年間(1700年代初頭)と伝えられており、江戸後期に酒造業を始め、明治中期に商標を「萬歳楽」と定めました。いまもこの店舗に隣接する「鶴来蔵」と、白山麓山中の「森の吟醸蔵」で手作りの旨い酒造りを続けています。ショップがある建物は築200年を超える木造建築で、間口が広く梁の木組みが見事な造りは鶴来を代表する商家のひとつです。

ショップはできてから7年目に入っています。もとは事務所に使われていましたが、ちょうど建物が老朽化したので修復することになり、そのときに事務所をショップに改装することになりました。

酒の文化にふれる

私は酒に関して門外漢でしたが、日本酒の世界に入ってみて、初めてその魅力を知りました。ショップを通じてこの魅力をもっと多くのひとに感じてほしい、ここに来てもらい、お酒の作り方も知り、できたお酒を味わってもらって日本酒のファンになって欲しいと思いました。

お酒は決して難しいものではないし、いろんな知識が無いと楽しめないものでもありません。これまでお酒を楽しむのに敷居が高かったのなら、それを低くするのも私たちの努めです。

開店にあたってどんなサービスを提供できるのか、いろいろ検討しました。建物に風格があって入りづらいなら、もうすこし入りやすい場所にしたい。そこで萬歳楽の取り扱うお酒全部を、吟醸酒の白山から梅酒、ノンアルコールの甘酒まで、無料で試飲できる場所にしました。ショップではお酒全般に関するご質問にお答えしますし、ご贈答品などは、年齢や用途等をうかがって商品えらびのお手伝いをしています。また、お酒を使った様々な商品も新たに開発しました。

酒器の楽しみ

店内には九谷焼や珠洲焼やガラス製の酒器が展示・即売されています。お酒をたのしむことは単にアルコールを摂取することだけではありません。目で見て香りを楽しんで、味わってもらうには、酒器も大きな役割を果たします。食卓に日本酒がある風景はいいなと感じていただければうれしいです。

ショップ開発商品

日本酒は毎年10月後半から翌年3月まで作りますが、そのあとは梅酒を作っています。ご家庭のものとぜひ比べてみてください。本職が作った梅酒はまったく違った味わいがあります。これもいつの間にかファンが増え、いまでは季節商品として定着しました。この梅の実を使ったジャムやスイーツも作っています。

このほか甘酒や、ソルベやジェラート、酒粕をつかった漬け物なども、ショップが中心になって商品開発しました。今ではこれらの非日本酒商品はショップの売り上げのかなりの比率を占めています。

もともとお酒が飲めないと入りくにい店舗にはしたくありませんでしたが、おかげで女性のお客様もおおぜいいらっしゃいます。

杉玉のサイン

杉玉は毎年一回、年の初めに交換します。だんだんと茶色になる様子がお酒の熟成のさまを表していて、杉玉の色を見ればタンクのお酒の熟成度合いがわかるといいます。

その年に出たばかりの新酒がすきな方や、逆に熟成したものが好みの方もいらっしゃいますが、同じ銘柄のお酒であっても季節によって微妙に味わいが違い、それがまた日本酒の奥深い楽しみのひとつでもあります。

イベント

年間を通じてトークイベントやコンサートなどがショップ後ろのおえ(御上)で開かれています。お客様にはかならず食事とお酒を楽しんでもらっています。

またショップ内の小ギャラリーでも、いろんな作家の器や生活の器、人形などの作品を見ていただいています。こういう潤いのある生活の脇役として、日本酒が出てきてほしいと願っています。