古い歴史の新しい薬屋 「コメヤ薬局」

komeya_10駅 名:古い歴史の新しい薬屋
企業名:コメヤ薬局
駅長さん:長基健司
住所:白山市鶴来本町2ワ43
TEL:273-1155

年始休
約400年続いている老舗。疲れの特効薬などもあります。


400年の歴史

長基家は、鶴来では優に400年を超える旧家であり、老舗です。江戸期には藩主や幕府の要人を(しらやまひめじんじゃ)の参拝の折りなどに接待した、いわば鶴来の本陣ともいえる家柄でした。代々の当主は藩の算用役などに選ばれたこともありますし、お宿をつとめた折に藩主から拝領した銀も残っています。

家業は江戸初期の頃から、加賀菊酒で名高い鶴来(現本店所在地)で酒造業を営んできましたが、江戸後期に薬用人参入りの丸薬である赤薬の製造・販売を始め、それを機に薬種業に転じてこれが家業となり、漢方薬を皮切りに医薬品・日用品等の販売も手がけるようになって現在にいたっています。長基家自体はこのコメヤ薬局本店の場所を本拠として繁栄してきました。いまは鶴来を中心にコメヤ薬局として石川県加賀地方を中心にチェーン展開しています。

絵地図に残る長基家の先祖の一人、碓井梅嶺旧宅の図には、本町通りの中央に用水が流れ、店舗の看板には米屋赤薬が見て取れます。また烏犀円や神薬などの商品看板も見られます。

当店の歴史

・ 1687年(貞享4年) 碓井家二代八兵衛が酒類の製造、販売を始める
・ 1825年(文政8年) 八代次郎左衛門が薬種商を開業する
・   (明治期に長基と改姓)
・ 1926年(昭和元年) 長基合資会社を設立
・ 1943年(昭和18年) 白山生薬株式会社を設立
・ 1946年(昭和21年) コメヤ薬局を設立
・ 1996年(平成8年) コメヤ薬局本部を開設

現在の商品

一番お勧めしているのは、元気になる薬です。病気になってしまってから服用する薬ではなく、普段から健康を維持増進できる商品を、健康基本薬としておすすめしています。キョーレオピンや無臭ニンニク剤などお客様のご要望にあわせてお出しいたします。

駅においでになったお客様にも、普通のお茶では無く、健康茶をお試しいただいています。

komeya_06

充実の漢方薬

昔からの薬屋として、漢方薬が充実しているのも特徴です。また人気があるのは、マムシを乾燥して薬研で粉末にしたもので、いまでも非常に元気になるからと求められるひとがいます。マムシは乾燥した状態で、白峰の業者から仕入れていますが、粉薬では飲みにくいので、人参鉄力飴とまぜて服用するひともいます。

薬草

ほんの十年前くらいまでは、地元白山麓でとれた薬草を業者が持ち込んできたこともありました。
いまでも薬草自体は山野に生えていますが、取るひとがいなくなりましたし、需要自体も減りました。

ゲンノショウコ(現の証拠:胃腸に卓効)やオウレン(黄連:健胃作用・止瀉作用)キハダ(オウバク黄柏の原料:健胃整腸剤)などの薬草を直接売りにきていたひともいました。とくに高野山の有名な伝統薬「陀羅尼助」の原料として、当店から白山の薬草を納めていたこともあります。