不動滝の駅 「料理旅館 花月荘」

kagetsusou_01駅 名:不動滝の駅
企業名:料理旅館 花月荘
駅長さん:村田 勝
住所:白山市鶴来日詰町カ193
TEL:272-1331
ホームページ http://kagetsusou.jp/

定休日 不定休
営業時間 11:00-19:00


花月荘のなりたち

このあたりはむかし金沢と並ぶほどの遊郭街で、町名の日詰町は免許町ともよばれ、遊郭免許を持った業者の町でした。遊郭の名残は、となりの家の格子窓と、検番だった建物に残っています。

花月荘は祖父の代から始まりました。祖父は近郊の林地区知気寺の出身で、金沢でいろんな仕事を経験した後、昭和28年に日詰町(今の西川屋さんの向かい)で商売を始めました。その後現在地に移転して旅館を開業しました。いまのうしろの建物が昭和32年、正面が昭和54年の建物です。

老舗料亭での修業

私は小学校から高校まで柔道をやっていました。高校卒業の時に大学などからの勧誘もありましたが、家業を継ぐため、そのまま金沢の老舗である北間楼に入りました。

北間楼では焼き場からひと通りやらせてもらいましたが、主任待遇になるとやめるにやめられず、とうとう7年半もたってしました。

北間楼で修行するまで、包丁もにぎった事がなかったのですが、調理技術をはじめ、接客や経営まで一通りをこなす自信がつきました。

花月荘にもどったのは平成4年からです。

柔道もずっと続けており、30歳ごろまでは、町代表として各種の大会に参加していましたし、今でも後進の指導や審判などもやっています。

鶴来温泉

昭和26年、風吹峠のそばで温泉がでたのが鶴来温泉のはじまりです。源泉から1.5キロパイプを引いて、仏師田さんとさわだ旅館さんとうちとで鶴来温泉をつくりました。その後源泉が枯れたので、うちでは5-6年前に鶴来温泉の名前を返上しました。

いまは井戸水を沸かして浴場に使っていますが、水道水に比べると、塩素がなくミネラルが豊富なため体に良く、温泉に近い効能もあるのでは、と思っています。

敷地内の井戸は、保健所の許可の関係で、飲用や調理用には使っていませんが、洗面所では冷たい井戸水が体験できます。

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鶴来温泉の再生

何度も温泉ボーリングの話がでたのですが、この近辺は全部岩盤なので、硬くてほれないし、川から離れるほど岩盤が深いので、いくら費用が掛かるか分かりません。

向かいの公園に、早森さんという大衆浴場があり、その場所で井戸を掘ったことがありました。その穴から今も少しずつ水が溢れ出している野で、掘り直したらまた温泉が出るかもしれません。

九谷焼のコレクション

祖父の代に集めた九谷焼ですが、当時は今の3倍の量がありました。残念ながら、正面の建物を建てたときに、かなり処分してしまいました。ロビーのガラスケースには、大正時代の手描きの絵皿や、東京の三越で同じ作品が100万円でていたという、大壺が展示してあります。

九谷焼も今でこそいろんな食器が出ていますが、もとは観賞用で、料理用の食器はありませんでした。器としてはもろく欠けやすいため、うちでは料理用に1、2種類使っている程度です。

巨大杉の根

ロビーにある巨大な杉の根ですが、昭和50年頃、小舞子の海岸から持ってきたものです。大人何人もかかって三つ又とチェンブロックで引き上げました。それを一年がかりで乾燥させ、表面を焼いて仕上げています。

鶴来の製材屋さんからは、100万円で買うと言われました。樹齢はおそらく700-800年ほど、昭和初期に手取川の大洪水があり、そのとき流されたものではないでしょうか。

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ほうらい祭り

花月荘の前の広場はお祭りのフィナーレである送り獅子が見やすい特等席です。お祭り当日は、ロビーでふるまい酒を出しますが、お祭り中でも通常の宿泊は可能です。全国のお祭りを見歩いている人も泊まりに来てくれます。

お祭り用の特別なメニューはありませんが、宿泊客には、笹寿司やえびすなど郷土料理をお出ししています。

宴会料理

料理は川魚山菜などの和食が中心ですが、お客さまの年代に合わせて、洋食や肉中心のメニューもお出しできます。

宴会などはお料理のみで5000円位から承ります。マイクロバスで金沢や松任でも送迎しております。