高田醤油 「高田醤油」

takata_02駅 名:高田醤油
企業名:高田醤油
駅長さん:山本喜久
住所:白山市鶴来新町タ88
TEL:272-0102

月曜定休
約130年の旧家の囲炉裏端で一休みしてみませんか。

◇歴史◇◇◇

戦前には鶴来の土地の半分を所有していたという地主・有力者であった堀家が、事業のひとつとして200年ほど前から醤油醸造を行っていました。堀家の場所は鶴来新町の北野組のあるあたりで、創業者の高田良平は、堀家のたばこ事業の事務職でしたが、当主の喜幸氏に見込まれて醤油事業を譲渡され、約100年前に高田醤油として現在地で創業しました。

その後、子の喜之助時代に太平洋戦争で統制経済になリ、鶴来地区の醤油屋4軒が統合されました。大屋、常山、山本、高田が合併して鶴来味噌醤油有限会社になりましたが、戦後また解散して、現在のように分かれました。

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建物

屋敷は明治10年代のものです。土間が吹き抜けになっており、冬には雪が吹き込んできました。天井の梁が見えますが、年末になると家族が梁にあがって全部水拭きしたものです。土間には薪を使ったかまども残っています。蔵の内部は床がもろくて未公開ですが、これから整理したいと考えています。道路の反対側には昭和22年につくった醤油蔵があり、大根寿司つくりのイベントなどで公開しています。

昔ながらの分厚い木綿でできたのれんも土日などには表に掛けています。表の台はひのきの一枚板です。また昔のブランドの初鶏のホーロー看板もあります。

駅をご利用のお客様は、店頭から奥にはいって「おえ」と呼ばれる居間でお休みください。古い家にしかないこれらの珍しいものがご覧になれます。

あつかい商品

ちょっと一休み、囲炉裏ばたで食べる十割そば、釜戸で薪を使って炊いたご飯、ちょっとタイムスリップした様な時間を楽しんで見ませんか。

すべての商品は防腐剤や化学調味料をくわえていない、昔ながらの味を維持しているのが特徴です。商品は土間の冷蔵庫で保管しており、店頭でお買い求めいただけます。

醤油

  • 松:本醸造(大豆と小麦に麹を混ぜて仕込んだもろみを、発酵熟成し、火入れ殺菌した。刺身用)
  • 竹/うすくち:混合醸造(本醸造同様に作られたもろみに、大豆分解でつくられた調味液を加えて熟成させた。煮物用)

昔ながらの作り方のため、大量生産の大手ブランドに価格で対抗できるわけでもありません。

また通常のもろみからしぼったままの生醤油は、常温で放置すると一週間ほどで酵母の一種である白かびが生えて風味がかわるため、防腐剤としてアルコールを添加しますが、うちの商品は昔ながらの製法で防腐剤を使っていないので、流通でも冷蔵してもらえるところでなければ、扱ってもらえません。

塩分を多くするとか、アルコールを入れるとかすれば良いのですが、生きている醤油、白カビの生える昔ながらの醤油をこれからも特徴にしてゆきたいので、店頭でそのことを説明しながら、昔からの顔見知りのお客様に使ってもらっています。

その他商品

  • ゆず醤油:辰口地区でつくられた無農薬ゆずと醤油をあわせたもの。鍋の季節に人気の商品です。
  • だし醤油:醤油とだしをあわせたもの。薄めてそばつゆや煮物全般に使えます。高田家の正月の雑煮が味の基準で、その味がずっと変わらないようにだし醤油を調味しています。
  • みそ:自家製の麹からつくられたもの。
  • 大根寿司:10月から2月まで作っています。地元大根と自家製麹をつかった味が好評です。40年ほど前にNHKが取材に来ましたが、そのときスタッフに食べてもらったら大好評で、商品化しました。鶴来の大根は水がよいためうまく仕上がります。
  • 笹寿司:店頭に常時あるものではありませんが、ほうらい祭りの時季などに頼まれて作ることがあります。

ほうらい祭りと接待

ほうらい祭りにお客を接待するもともとは、観光のためではなく、商売のためでした。むかしは鶴来から奥には醤油屋や酒屋や味噌屋がなかったので、山のひとたちは一晩がかりで鶴来まで買い出しに来ていました。とくに冬の前には雪で往来できなくなるので、秋の祭りにその人たちから注文を取ったものです。たくさんお客が来るほど売り上げが増えて繁盛するので、お祭りに顔見知りの客がいると、店に引き込んで一杯飲んでもらってごちそう攻めにしたのです。

そのような人たちは鶴来の酒や味噌しょうゆにとって、冬のために一斗樽でまとめて買っていってくれる大切なお客様だったので、一年のお礼をかねて接待したものが今に続いています。

イベントなど

ほうらい祭りには自家製のみそ汁をつくりました。油揚と自家製みそだけの簡単な材料でしたが、初日だけで70リットル全部準備した分がなくなりました。

ほうらい祭りの観光客にうらら館で接待しますが、そこでだされる笹寿司はうちでつくったものです。イベントをいろいろやっていく中で、徐々に遠くからのお得意様も増えてきました。少しでも多くのひとに、昔ながらの醤油を味わっていただきたいと思っています。

むかしのくらし

むかしのひとは信仰が厚く、住居も仏間を中心にして作っていました。鶴来にも仏壇店がたくさんあったし、店を持たない仏壇洗い職人もいました。仏具も普段使いと全部金の仏具があり、法事には金の仏具を出したものです。仏壇前は一段高くなっていますが、ご坊様がそこに上がり、家のものでもあがれませんでした。

仏壇の横にはご坊様専用の控え室があリ、そこで衣裳を変え、仏壇前で読経したものです。

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